'96朝日ソーラーカーレースin TI・英田結果情報


 またまたテスト走行無し......どころか今回はウインカーや制動灯の配線さえ終わっていない状態での会場入りでした。
 案の上、両方とも正常に動かない!ウインカーはハイフラッシャー状態、制動灯も動かない。途方にくれてしまいました。

整備風景(60KB)
整備風景

 今回、ウインカーは新しい回路で動かしていたので、実績のある前の回路に付け替えました。これでなんとか無事に動きました。残るは制動灯のみ、結局これは「ちょっといい話」でも取り上げたスイッチの故障によるものでしたので、アクセルであることに使っていたものを取り外して間に合わせました(結果的にこれは大失敗だったのですが)

 なんだかんだ言ってもなんとか車検が通り、いよいよタイムトライアル。

 シグナルの合図とともに静かに加速して行くWINGLARE II。が、なにかおかしい......思った以上に加速が伸びないのだ。結果は45台中44位。慌ててドライバーに駆け寄って原因を聞いて見ると、どうやら段速の切替えがうまく行かなかったらしい。1速からいきなり3速に入れてしまったので一気にトルクが落ちてしまい、加速ができなかったのだ。(構造上、2速に入れ直すのは容易ではない)

 ギアチェンジの操作性の悪さはスペースの問題でしかたがないところある。嘆いていても仕方が無いので、次の作業に移る(以前、散々困らせられたチェーン回りの故障は今回はなさそうだ。ちょっと一安心)
 いろいろとドライバーに不都合がないかを聞いて見ると、どうも電流計が正しく動いていないらしい。今回使用している電流計はホール素子を用いたものだ。どうやらインバータのすぐ横に設置していた為に、正常に動かないようだ
 いろいろと手を尽くして見たが、どうも芳しくない。残念だがここは電圧計を頼りに乗ってもらうしかない。

 しかし、それだけではなく、モータの挙動が少しおかしいとのこと。そう、ブレーキと競合しているのだ。モータには減速時間が設定できる様になっているのだが、制動時に無駄なエネルギーを使わない様にと、長めに設定してあった。たとえば、その設定が30秒だとしよう。ドライバーがアクセルから足を離すと減速を始める。そしてブレーキ。急激に速度が落ちる。再び加速しようとしてブレーキから足を離すと、アクセルに足を掛けていないのに加速してしまうのだ。
 つまり、この一連の作業が30秒以下だとしたら、モータはまだ減速中なのだ。たとえ速度がブレーキによって0となっていても、設定されていた時間と回転数を忠実に守り、ブレーキによる負荷がなくなれば、予定の回転数で回し減速を行なうらしい。よかれと思っていたことが、逆にエネルギーをロスしていたことになる。
 先程、アクセルについていたスイッチを制度灯に回したと書いたが、このスイッチは、減速を機械ブレーキにすべて任せるといった機能を持っていたのだ。あわてて、予備のスイッチを探しだし,もとに戻した。

 また、モータ温度を見てみると、たった数百メータ走っただけなのに熱をもってしまっている。電圧の上げすぎか......(もちろん適用電圧内です)......急きょバッテリーを一つ、回路から外すことにした。このままではモーターが焼ける可能性も考えられたからだ 。一応マーシャルに確認を取る。しかし車検を受けた状態から変えるのは駄目だという。車体から下ろさなくてもいいから(この場合重りとなる)回路から外させてほしいと何度も頼んだが答えは同じ。しかたがないので、モーターが焼けるのを覚悟で本選にでることとなった。

スタート直前(50KB)
スタート直前

 とにかくモータが焼けてしまうのが心配だったのでドライバーにモータ温度が70度を越えたら、ピットに戻るように頼み、送り出す。スタート間際、毎度のことながら心臓に悪い(^^;)

 そして静かにレースはスタートしたのだった。

 4周ほどしたときだっただろうか、WINGLARE IIがピットロードに!チェーンか?モータか?
 答えはモータだった。表面温度が70度を越えている。おそらく内部は100度を越えているだろう。このままリタイアするか?......

 「モータ、焼いて来なさい」(自虐的な微笑みとともに……)

 それが私たちが下した判断だった。750[W]、つまり一馬力のモータではこの先限界は見えている。モータを買い替えるいい機会かもしれない。

 そして、再びWINGLARE IIはコース上に。彼(WINGLARE II)にとって、このレースが最後のレースとなった。

疾走?するWINGLARE II(42KB)
失踪……もとい、疾走するWINGLARE II

 で、レースが終わってからが大騒ぎ。とうとう温度計がオーバーレベルでエラーが出て測定不能となっている!!急いで水で濡らしたタオルをモータに掛ける。ジューー辺りに湯気が立ちこめる(^^;

 洒落になってねぇ!!

 それからは、水に浸しては冷やし、浸しては冷やしの繰り返し。40度以下に冷えるまで、30分ぐらいかかったんじゃないだろうか?
 とりあえずレース結果は

学生クラス、17台中(うち、2台は出走せず)14位

 たまには上からかぞえた方が早い……というレースをしてみたいものである。ほんまに、まじでまじで(;_;)

 以上、ちょっと脚色入っています(^^;


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